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「まだ元気だから」は危険?認知症時代に備える年末から始める相続・生前対策

12月はこの1年を振り返り、これからの暮らしや家族のことを考える機会が自然と増える時期です。

特に60代・70代の方にとっては、「自分はまだ元気だから大丈夫」と思っていても、将来への備えを考え始める大切なタイミングでもあります。

近年、司法書士の現場では「認知症になってからでは遅かった」という相談が確実に増えているのです。

年末という区切りの時期だからこそ、相続と生前対策について一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか?

1.高齢化が進み相続対策の考え方は変わっている

日本では高齢化が進んでいるため、認知症を発症するリスクは誰にとっても身近な問題になっています。

これまでは「亡くなった後」の相続対策が中心でしたが、現在は「生きている間の財産管理」が大きなテーマになっているのです。

実際に認知症を発症すると、本人の意思確認ができなくなり、財産を自由に動かせなくなります。

この点を見落としたまま年を重ねてしまうと、家族が困る場面が増えてしまうため注意してください。

2.認知症になると何ができなくなるのか?

認知症になると、法律上「判断能力が不十分」とみなされることがあります。その結果、次のようなことが難しくなります。

•銀行口座の解約・預金の引き出し
•不動産の売却や賃貸借契約
•遺言書の新規作成や内容変更

たとえ家族であっても、本人に代わって自由に手続きを行うことはできません。

「生活費や介護費が必要なのに預金が引き出せない」という相談は、司法書士の現場では決して珍しくありません。

生活費や介護費がいざ必要なタイミングに預金が引き出せなければ意味がないため、そうなる前にリスクヘッジを取る必要があるでしょう。

3.遺言書だけでは足りないケースが増えている理由

相続対策と聞くと、まず遺言書を思い浮かべる方が多いでしょう。遺言書については、亡くなった後の財産の分け方を決めるうえで非常に重要です。

しかし、遺言書は「生前の財産管理」には対応できません。認知症になった後の口座凍結や不動産管理の問題は、遺言書だけでは解決できないのです。

そのため近年では、遺言書に加えて、生前対策を組み合わせる考え方が主流になりつつあります。

4.家族信託が注目されている背景

認知症対策として注目されている制度のひとつが家族信託です。家族信託とは、元気なうちに信頼できる家族に財産の管理を託す仕組みのことを言います。

この制度を活用すれば、本人が認知症になっても、あらかじめ決めた内容に従って財産の管理や運用を続けることが可能です。

成年後見制度と比べて柔軟に設計できる点も、利用が増えている理由のひとつでしょう。

5.判断能力がある「今」しかできない準備

生前対策で最も大切なのは「判断能力があるうちに動くこと」です。認知症の診断を受けてからでは、遺言書の作成や家族信託の契約ができなくなる可能性があります。

年末は、財産の内容を整理する、家族と将来について話し合う、専門家に相談するなどといった第一歩を踏み出しやすい時期です。

まだそんな年齢じゃないと思う方も多いかもしれませんが、むしろ元気だからこそ早めに対策をしておくことが賢い生き方と言えるのではないでしょうか。

6.新しい年を安心して迎えるために

相続や生前対策は「不安をあおるもの」ではなく、安心をつくるための準備です。年末という節目に少しだけ立ち止まり、「来年こそは、家族に心配を残さない一年にしたい」そんな思いを形にすることができます。

小さな整理や相談からでも構いません。新しい年をより安心した気持ちで迎えるために、今できる準備を始めてみてはいかがでしょうか?

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