【不動産登記で「国籍記入」が義務化へ!】
こんばんは。吉祥寺の司法書士の井関です。
2025年前後の不動産市場では、外国人によるマンション購入の増加や価格高騰が大きな話題となっています。その背景を踏まえ、政府は不動産登記に「所有者の国籍」記入を義務付ける方向で検討を進めているのです。
この記事では、司法書士の視点から
・制度改正の背景
・不動産市場への影響
・司法書士実務で何が変わるか
・不動産取得を予定している方が気を付けるべきポイント
をわかりやすく解説します。
1.なぜ国籍記入の義務化が検討されているのか?
外国人の不動産取得が増加し「実態把握」が不可欠になりました。現在の不動産登記簿には、氏名と住所しか記載されず、国籍は登記事項に含まれていません。
そのため、日本国内在住の外国籍の所有者については、現行制度では把握がほぼ不可能でした。
国土交通省は2025年、登記情報から
・海外住所の所有者比率
・取得後1年以内に転売された“短期売買”の比率
などの調査を進行中です。
報道では、
・東京都内新築マンションの海外住所者の取得率:3.0%
・取得後1年以内の短期売買:8.5%
とされています。
これらのデータから、外国人取得が市場を引き締め、マンション価格高騰につながっている可能性が指摘され、より精度の高いデータ収集が求められるようになったのです。
2.国籍記入が義務化されると何が変わる?
司法書士が解説する「実務上の影響」
制度改正が実現した場合、登記申請に関わる実務にも大きな変化が生じます。
2-1.登記申請書に「国籍欄」が追加される可能性
氏名・住所に加え「国籍」を記載する新たな欄が設けられ、司法書士は依頼者から国籍情報を必ず聴取・確認する必要があります。
2-2.国籍確認のための新たな本人確認資料が必要
想定される書類:
・パスポート
・在留カード
・国籍証明書
外国籍の依頼者が増えている都心部では、実務負担がさらに高まる可能性があります。
2-3.短期転売(フリップ)の把握が容易に
投機目的での短期売買は価格高騰を招きやすく、国交省も問題視しています。
国籍情報の整備により、不動産取引の透明性が高まる効果が期待されます。
2-4.電子申請システムの改修・登記簿様式の変更
国籍欄の追加に伴い、登記情報提供サービス・申請書式など、司法書士実務の基盤がアップデートされる可能性があります。
3.不動産市場への影響は?
国籍記入義務化は「価格高騰の抑制」につながるのでしょうか?
外国人購入者が直接の原因とは断定できませんが、
・都心部の価格上昇
・投資目的の高額購入
・引き渡し前の転売
などのケースが増えているのは事実です。
政府は今後も調査を継続し、不動産市場の透明化・投機防止を強化する方針を示しています。さらに、不動産協会(大手デベロッパー団体)も、「引き渡し前の転売禁止」の指針を作るなど、自主規制を強めているのです。
これらの動きは、結果として
・適正な取引環境の整備
・投機目的の排除
・価格安定化
につながる可能性があります。
4.不動産を購入予定の方が注意すべき点
制度改正が近い今、一般消費者も準備が必要です。
4-1.外国籍の方は早めの情報収集を
制度開始時期により、必要書類が変わる可能性があります。日頃から情報収集を怠らないようにしておく必要があります。
4-2.売主・買主ともに“取引目的の説明責任”が増す
今後は短期売買がより注視されるため、投資家や事業者は購入目的の説明が求められることが増えるでしょう。
4-3.登記手続きは専門家に相談するのが確実
制度移行期はトラブルが起きやすく、書類不備や登記申請拒否のリスクが高まります。
5.まとめ
国籍記入義務化は、単なる「記載項目の追加」ではなく、不動産取引の透明化を大きく進める可能性のある制度改正です。
登記手続きの正確性を担保するためにも、
・国籍確認
・本人確認資料の追加
・申請書類チェック
・制度改正時期の把握
など、司法書士の役割はさらに重要になるでしょう。
今後、正式な法改正案・施行日が示され次第、最新情報をもとに改めて解説記事を更新してまいります。
