【10月1日開始】公正証書遺言のデジタル化で公証役場が“予約困難”に!?実務現場で何が起きているのか?
10月1日から「公正証書遺言のデジタル化(電子化)」が全国でスタートしました。これにより紙の公正証書を作成せず、デジタルデータとして遺言を保管できるようになり、相続手続きの効率化が期待されています。
⚫︎公証人の負担増!?
現在、東京都内の公証役場はすべてデジタル対応済みで、これから遺言書作成を検討する方にとっても大きなメリットとなる制度変更です。しかし、その一方で実務現場では 「想定外の予約の取りづらさ」 が発生しています。
デジタル化に伴い、公証人の事務作業は従来より大幅に増えています。データ登録、オンラインシステム操作、本人確認手続きの強化など、手続きの複雑化によって1件あたりに必要な時間が増加し、公証役場の予約枠そのものが圧迫されている状況です。
⚫︎実際に発生している予約困難ケース!
結果として、都内では 1ヶ月以上待ちが標準化 しつつあり、以前よりも遥かに予約が取りにくくなっています。実際に、先日ハワイ在住の日本人の方から「2週間の一時帰国中に公正証書遺言を作成したい」とのご依頼がありました。
しかし、都内5か所以上の公証役場に問い合わせたにもかかわらず、いずれも 「最短1ヶ月後以降でないと予約不可」 との回答。短期帰国中に遺言書を作成することは事実上不可能で、依頼者も非常に困惑していました。
こうした“海外在住者の帰国中の遺言作成ニーズ”に対応できないケースが増えているのは、現場でも深刻な課題です。デジタル遺言は便利な仕組みである一方、このように制度移行期ならではの混乱が起きています。
⚫︎遺言作成を検討している方へ
これから公正証書遺言を作成しようと考えている方、特に相続対策を急ぎたい方や海外在住・多忙な方は、できるだけ早めの準備が重要です。
現状では…
•少なくとも 1〜2ヶ月前から予約を検討する
•書類準備を前倒しする
•公証役場の混雑状況を踏まえて専門家へ事前相談する
これらの対策が安心につながります。
制度のデジタル化は大きな前進である反面、今は過渡期であり予約難が続いているのが現状です。これから遺言書作成を予定している方は、ぜひ早めの情報収集と準備を進めてください。
